訪問看護ステーションを開設する際に、競合が多いから利用者獲得ができない。とお考えになったことはないでしょうか。
また、大手や営業が強い競合がいるからエリアを別のところで検討している人もいるかと思います。
確かに、市場には営業がガツガツ系の訪問看護ステーションはいます。
しかし、そういった訪問後ステーションの運営にはメリット、デメリットがあります。
そのため、訪問看護ステーションを開設する際には、自社ステーションの強みを理解して差別化を測ることが重要です。
競合を把握することで、自社ステーションの営業や挨拶回りにおいて比較的優位に利用者を紹介してもらえることができます。
本編では他社ステーションとの差別化を測るための競合分析の仕方をご紹介いたします。
競合分析と聞いて何をすればいいか、すぐには検討がつかない人も多いのではないでしょうか。
中には「訪問看護ステーション・競合・差別化」みたいな感じでネットで検索してみたり・・・
しかし、こういった訪問看護ステーションの開設に関する具体的なノウハウはあまりウェブ上では載っていないことがほとんどです。
ではどういう流れで競合を分析すればいいのかを解説していきます!
まず大まかな流れは以下の通りです。
①厚生労働局のホームページで地域の訪問看護ステーション一覧を確認する
↓
②各ステーションの特徴を調べる
↓
③自社の強みを明確にし、差別化を図る
といった流れです。
どうでしょうか・・・?
これだけでは①くらいしかできない人がほとんどです。
また競合分析は③の競合を分析した後、それをどう活かすかも重要になってきます!
なので、②と③を行う際のポイントを次で解説していきます。
もし自分が考えているエリアの競合ステーションの特徴は?
と聞かれて答えられる人は正直少ないです。
しかし、これを把握するだけでも競合との差別化が図れるとともに、自社の立ち位置を明確にできるので、営業や採用など訪問看護ステーションの難しい点も解決しやすくなります。
その、訪問看護ステーションの競合分析のポイントは2つあります。
まずは、営業先の病院や医療関係者にヒアリングをすることが大切です。
競合の特徴をインターネットで調べても正直表面上での内容しか書いていない場合がほとんどです。強いて言えば採用情報などに書いてある「インセンティブが多い」「24時間対応あり」「オンコール対応あり」などは把握できます。
その上で営業先の方々に、「他にどういった訪問看護がきてますか?」「その訪問看護はどういう所・特徴があるんですか?」と直接聞くのが一番詳しい情報が手にはいります。
ネットの情報+ヒアリングで競合の情報を収集することが1つ目のポイントです!
次に競合の特徴と照らし合わせて、自社ではどんな価値を提供できるかを明確にしましょう。
特徴と言えば
・オンコール有無
・24時間対応
・インセンティブ
・研修・教育体制
・フットワークの軽さ
などがあげられます。
では、こういった特徴からどうやって自社の価値を明確にすることができるでしょうか。
例えば、訪問件数を多く行くことで、受け入れ人数を増やしているといった競合がいるとします。
その場合は、サービスの質で自社のメリットを出すといいかもしれません。
というのも、訪問件数をどんどんいきなさいといったステーションは、1件あたりの訪問時間が短くサービスの質が低い場合がほとんどです。
ですので、自社のステーションでは、訪問件数を抑えて、訪問時間を担保することで利用者に対するサービスの質を高めているといった差別化が図れます。
またよく医療機関から「すぐに対応してくれるステーションがいいんだよね」といった声も聞いたりします。
その場合は、レスポンスを早くするだったり、すぐに受け入れられる状況を整えておくことが競合との差別化だったりします。
一般的な企業での競合分析というと3C、4P分析といったものをすることが多いです。
しかし、訪問看護ステーションの競合分析に必要な情報があまり少ないため、重要なのは営業活動でのヒアリングとなってきます。
また、その情報をもとに自社の強みを見つける、磨くといったところも大事なポイントです!
ここまでで訪問看護ステーションにおける競合分析の流れとポイントが理解できたかと思います。
競合が多いからといって参入を躊躇する必要はありません。
逆を言えば、競合を知れば参入しやすい市場だったりもします。
ここでは、よくある競合の特徴をご紹介します。
自社の強みを見つける参考にしてしてみてください。
インセンティブを多めに出すという会社は、短期的な利用者獲得や採用は強いです。
しかし、一方で長期で見ると、訪問件数の多さや多忙から離職者が多くなったり、1件あたりのサービスの質が悪くクレームにもつながることが多いです。
そのため、こちら側は経験者の採用が比較的優位になったり、サービスの質をしっかり担保しておくことで紹介元からの信用がたまります。
次に、病院に併設されている訪問看護では遠方から通院している場合が多いことから、利用者のことを考えて外部に利用者を流している場合があります。
そういった利用者を獲得していくのも、競合分析を行う際に考慮できます。
また、抱えている利用者が多く、回りきれないというケースも病院併設の訪問看護では多いです。
この2つの事例をみてもらうとわかるように、競合が多いから、競合の営業が強いからといってエリア選定などはしなくてもいいということです。
ここまで訪問看護ステーションにおいて、競合分析について解説しました。
競合分析において重要なことは、営業先の声をしっかりとヒアリングすること、そして集めた情報をもとに自社の強みを明確にすることです。
これができれば、利用者獲得のための営業活動や、採用活動において優位に事を進めることができます。
他社を知り、自社を知り、市場を知るといった3C、4P分析をもとに、ぜひ御社の価値を社会に提供していってください!